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家庭で作ってみませんか? |
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愛知県は豊富な野菜の産地を背景として、古くから漬物づくりが盛んに行われてきました。
ここでは愛知県内の各地域で代々守り伝えられてきた郷土色豊かな漬物の作り方を紹介します。 |
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お品がき〜MENU〜 |
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さごはち はやり しおこうじ
三五八漬は、今流行の塩糀(麹)の漬物です。 |
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あいちの郷土漬物@ |
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ご ぼ う の 味 噌 漬 |
尾張地方北部の江南市や扶桑町では、土地が肥沃で耕土が深いため、約200年も前からごぼう作りが行われています。
この地域のごぼうは肌が白くて柔らかいことから「若ごぼう」の名前で親しまれています。
また、扶桑町ではごぼうを味噌漬けにし、町の特産加工品として注目されています。 |
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材料 |
ごぼう |
1kg |
味噌 |
750g |
砂糖 |
225g |
みりん |
260cc |
しょうゆ |
300cc |
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作り方 |
@ |
ごぼうの皮をそぎ落とし、流水に1時間漬け、あく抜きをする(ごぼうはなるべく細いものがよい)。 |
A |
漬ける容器に入る大きさにごぼうを切る。 |
B |
味噌、さとう、みりん、しょうゆをよく混ぜ合わせ漬け床とする。ごぼうを容器で漬け込む。 |
C |
ごぼうと漬け床は1:1(ごぼう1kgに対し漬け床1kg)とし、容器で漬け込む。1か月程で食べられるようになる。 |
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あいちの郷土漬物A |
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か り も り の 粕 漬 |
愛知県の尾張地方で清須市(旧春日井郡清洲町)一帯は、古くからかりもり(堅瓜)の産地です。
このかりもりは漬物用として有名で、各家庭で我が家風に味付けし、味自慢を競っています。 |
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材料(4人分) |
下漬け |
かりもり |
10kg |
塩 |
2〜2.5kg |
重石 |
約20kg |
中漬け |
下漬けかりもり |
10kg |
重石 |
約13kg |
粕床 |
酒粕 |
4kg |
砂糖 |
3kg |
みりん |
少々 |
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作り方 |
下漬け |
@ |
かりもり(なるべく厚みのあるもの)を縦2つ割にし、スプーン又はヘラなどでサナゴ(うりの腹わた、種の部分)をきれいに取り除く。 |
A |
フネ(サナゴを取り除いた後のくぼみ)に塩を詰め、手のひらで軽くかすめ取り、かりもりの背と腹が接するように横漬けし、押し蓋をして重石をのせる。
*重石の重さを守るのがポイント |
B |
2日間(48時間)くらい漬けておくと、水がいっぱい上がってくる。 |
中漬け(からしぼり) |
@ |
下漬けにしたかりもりを容器から取り出し水気を切る。 |
A |
漬け方は下漬けと同様に横漬けとする。 |
B |
押し蓋をして、重石をのせ、水が上がれば(2〜4日)本漬けに移す。
*中漬けで塩は使用しない。
*重石の重さを守るのがポイント |
本漬け |
@ |
中漬けにしたかりもりは、ザルにあげ、布巾で十分水気を拭き、表面が乾くまで陰干しする。 |
A |
容器の底に粕を薄く敷き詰め、かりもりのフネに粕を一杯詰めて横漬け、または、切り口を下に向けて隙間がないように1段に並べる。 |
B |
Aの上に粕を薄き敷き、その上にかりもりを再度並べる。この手順を繰り返して漬け、最上段は粕を多めに入れ、かりもりが隠れる程度にならす。 |
C |
ラップで表面をぴったり貼り付け、さらに容器をビニルで覆い、ゴムひもでしっかりしばり密閉した状態におく。 |
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(注)「かりもり」って何?
○愛知県尾張地方に古くから在来するシロウリの1品種ですが、その詳しい来歴は不明です。
○別名「堅瓜」ともいい、果肉が固いのが特徴で、漬物用として利用されています。
○この「かりもり」は派生種の「早生かりもり」とともに、あいちの伝統野菜に指定されています。 |
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愛知の伝統野菜の詳しい
情報はこちらから |
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あいちの郷土漬物B |
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赤ダツの甘酢漬け |
愛知県江南地域はさといもの産地であり、さといもの赤ダツを利用した加工品の研究に取り組んできました。今回ご紹介する赤ダツの甘酢漬けは、箸休めとして非常に好評です。 |
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材料 |
さといものダツ(またはヤツガシラ) |
1kg |
塩 |
30g |
酢 |
180cc |
みりん |
90cc |
砂糖 |
150g |
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作り方 |
@ |
さといも(またはヤツガシラ)のダツの皮をむき、5cm位に切り、洗っておく。
*ダツとはさといもの芋茎(ズイキ)のことで、このうち茎の赤いものを赤ダツという。 |
A |
塩をまぶし、重石をして2〜3日おく。 |
B |
しんなりしたら絞り、水気をとる。 |
C |
酢、みりん、砂糖をよく混ぜ合わせ本漬けする。 |
D |
10日くらいで食べられるが、長期保存も可能。 |
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あいちの郷土漬物C |
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山 ご ぼ う の 味 噌 漬 け |
山ごぼうは愛知県内では長野県境近くの中山間地に自生していました。
愛知県小原村の特産物づくりとして、山ごぼうの栽培がとりあげられ、昭和54年に農協の農産物加工所が建設されました。
山ごぼうの味噌漬けは、「おばら漬け」として販売されており。非常に好評です。
農家の人達にも、山ごぼうの味噌漬けに対する関心は高く、自家用としても、栽培、加工がされています。 |
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材料(4人分) |
山ごぼう |
1kg |
味噌 |
1kg |
みりん |
50cc |
砂糖 |
500g |
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作り方 |
@ |
スの入っていない若い山ごぼうを選ぶ。
山ごぼうを米のとぎ汁か水の中に3〜4時間浸してアク抜きを行う。 |
A |
味噌に砂糖、みりんを加えよく混ぜ合わせておく。 |
B |
漬け込み用のタルにAを敷き、その上に山ごぼうを並べ、Aを詰め込む。順次この要領で漬け、最後にAをたっぷり入れ、ビニル等で縛って密封しておく。
*3月以降の長期漬けには、味噌の中に塩を30g程度入れる。しかし、塩を入れずに漬けたほうが歯切れがよい。 |
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あいちの郷土漬物D |
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し い た け の 粕 漬 け |
しいたけは愛知県岡崎市(旧額田町)の特産物です。また、自家用に栽培している人も多くあり、生しいたけを漬け物にし、山里の味を楽しんでいます。 |
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材料 |
生しいたけ |
500g |
酒粕 |
500g |
みりん |
150cc |
焼酎 |
200cc |
塩 |
15g |
砂糖 |
100g |
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作り方 |
@ |
生しいたけは石づきを取る。 |
A |
2〜3分蒸した後冷ます。 |
B |
酒粕、みりん、焼酎、塩、砂糖をすり鉢に合わせてよくする。 |
C |
容器の底に塩を薄く敷いて、しいたけと粕を交互に重ねて漬ける。 |
D |
最上部に塩を薄くふっておく。 |
E |
冷暗所で保存する。1〜2週間後から食べられるが、野菜の粕漬けにくらべ、発酵しやすいため保存に注意する。 |
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あいちの郷土漬物E |
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三五八床(漬け床) |
「三五八」(さごはち)とは、塩3、米麹5、もち米かうるち米8の割合で仕込まれるため、この名があります。浅漬け用として一年中使うことができ、好みの野菜を漬け込むと麹風味のおいしい漬物ができあがります。
この三五八床で漬けた漬け物が好評で、県内のいろいろな直売所で販売されています。最近は、三五八漬けの素も市販されています。 |
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材料 |
米麹(こめこうじ) |
1.5kg |
米 |
3kg |
塩 |
800g |
昆布 |
2枚 |
煮干 |
100g |
赤唐辛子 |
10本 |
干ししいたけ |
中5〜6枚 |
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作り方 |
@ |
米を3〜4日間水に浸す。 |
A |
水に浸した米をザルにあげ、1時間程度水をきる。 |
B |
水切りした米を蒸し器で米が手でつぶれるくらいまで蒸す。 |
C |
昆布はは3cm角に切る。
干ししいたけは石づきをとり、ごみを取り除いておく。 |
D |
煮干しはフライパンで煎っておき、赤唐辛子は洗って水を切っておく。 |
E |
蒸し米を飯ぎりに入れて40〜50℃に冷まし、米麹をまぜる。 |
F |
Eに昆布、干ししいたけ、煮干、赤唐辛子を加え、よく混ぜ、ビニル袋をしいた樽にしっかり詰め込み、ふたをして熟成させる。寒のうちに加工すると良い。
冷暗所で保存し、約3〜5か月でできる。 |
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※三五八床は、麹が手に入れば、いつでもできます。
炊いたご飯に麹を混ぜ、炊飯器の保温で一晩置き、塩を混ぜて10日程室内に置くと出来上がります。この床を小分けにして冷凍しておくと、管理不要でいつでも解凍して使えます。(手抜きバージョン)
※床を足して使う場合は、ご飯カップ1に食塩を小さじ1の割合で混ぜ、漬け床の底に入れます。発酵がうまくいけば1年中使えます。
※野菜以外にもイカ、鮭、鶏肉、モッツァレラチーズなども漬けられますが、野菜以外のものを漬けた床は捨てます。
※夏は、床の発酵が進むので、冷蔵庫で使用します。
注)野菜は、塩漬けして脱水したものに、三五八床を塗るように付けるのがポイントです。
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*引用文献 「あいちの伝承料理400選」(平成17年11月 愛知県農業経営課発行」) |
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